シオタの塩分過多な日常

シオタです。「しょっぱい自分が、塩分過多な毎日をどう過ごし、いかに楽しく生きていくか」がテーマです

世界の片隅で「愛してます」を叫ぶ

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目が覚めた瞬間、既に眠かった。

「5時半か、今日はちょっと早く目が覚めたな。せっかく目が覚めたから」と思って、寝床で本を読み始めた。

と思いきや、

いつの間にか寝ていたらしく次に目が覚めた時には2時間程経っていた。

「これじゃせっかくの休日がもったいないからもう少ししたら起きよう」と思って、布団にくるまったまま、携帯をいじっていたらまた寝ていたらしく、次に目が覚めたら、もうゲゲゲの鬼太郎が終わる位の時間だった。

 

そういえば、昨日はジムのオープン時間からトレーニングに行き、いつもと違ってあまりにも空いていた事もあり、通常の2日分のトレーニングを午前中いっぱい使ってやってみた。途中で「やりすぎだな」と気づいてはいたけど、『脚』と『胸』のとレーニングだたので続けることができてしまったのと、「明日の日曜日は休むから」と思っていたから2回分やり切る事ができた。

もちろん「翌日のダメージは相当ひどいだろうな」と予想はしていたので、今朝の2度寝は想定の範囲内だったんだけど、予想以上にダメージが大きかった。

まず、筋肉痛のため歩き方がお年寄りのようになってしまうし、膝を屈伸させる動作とか腰しゃがむ動作が非常にツラい。加えて、これも筋肉痛のため胸に力が入るような動作がツラい。

今日一番最初にこのダメージを感じたのが、寝床から起き上がる時。つまり、一日の始まりから既に苦痛を伴う地獄の始まりだ。

この状態から、階段を降りる時に下半身への苦痛、居間に入る時の引き戸を開ける際に上半身に苦痛など日常生活の動作で、つまりほとんど負荷なんて無いに等しいのに、地獄の苦しみが味わえるという、なんて素敵なビューティフルサンデー。

 

そんな状態で、朝イチからおもむろにテレビを点ける。

もちろんワンピースを見たいのもあるけれども、今は、子どもが外に遊びに行っていて静かにテレビを見れるチャンスが到来している。ならば、日曜日の朝に邪魔が入らず観たい番組と言えばこれはもう決まっている。

昨夜に録画されている『ワールドプロレスリング』しかない。

知らない人に解説をすると、『新日本プロレス』のテレビ放送の題名だ。

で、なぜこれを観る事が決まっているかと言えば、今日の試合は5/4に開催された、レスリングどんたく2018(於:福岡国際センター)のメインイベントが放送されるからだ。

 

棚橋弘至(挑戦者)vsオカダカズチカ(IWGPヘビー級チャンピオン)

 

この一戦は外せない。

この一戦に至るまでのドラマはどこから遡れば良いのか、プロレスファンであり新日本プロレスファンじゃないと説明しても今一つピンと来ないかもしれないけど、一番の見どころは、『オカダカズチカのV12(チャンピオンベルトの12回目の防衛)が成功するか』『棚橋が自分の持つ最多防衛記録V11をオカダに破らせないで阻止するか』だと言われていた。でも、これはあくまでもただの後付けだと思う。

この試合の一番大きなテーマは『世代交代』。

もちろん『世代交代』もこの試合のテーマとして多くの人が掲げていたけど、俺が思う『世代交代』はただの新旧エース対決とかではないし、どっちが客に支持されているかでもなくて、そんな事よりも、新日本プロレスという団体の存亡を救ってきた先代の勇者と、その新日本プロレスを現状デカくする原動力になっている現役で最先端にいる勇者の対決と言うか。後々、日本におけるプロレスの歴史を語るうえで、必ず語られるであろうプロレス冬の時代とその後に訪れたプロレス春の時代、その2つの時代の架け橋とも言える棚橋弘至というプロレスラーの賞味期限を確認するというか。

これは過言ではなく、今現在のプロレス人気のおかげで新日本プロレスだけでなく、それ以外の団体も観客動員が増えていると思う。もちろん各団体も生き残りをかけて様々な努力をし、そして様々な努力をしてきたプロレスラー達がいたから、今現存しているというのはその通りだし否定はしない。

今や業界NO.2で、あのサイバーエージェントのグループに加わったDDTが顕著だけど、あれだけの独自路線を開拓しずっとその路線をひた走り、今や新日本プロレスを凌ぐ程の人気を博し、DDT出身の選手が新日本プロレスに行き、新日本の名だたる選手達を実力で凌駕する選手が2人も出てきている。そんな、努力を続きて来たプロレス団体がたくさんある事は知っている。

でも、業界の中でずっとトップをひた走り続けてきた新日本プロレスが、あのプロレス冬の時代に消滅していたら、恐らく今のプロレス業界は相当ひどい事になっていたのは想像に難くないというのは、誰が見てもそうだと思う。独自路線を走っていた各団体が今と同じ観客動員をできていないだろう事は想像に難くない。なぜならば、業界最大手で唯一のメジャー団体が消滅していたら新規顧客の増員数はびっくりするほど落ち込むことが分かり切っているから。

幾ら「プロレスはスゲーんだよ!」「プロレスラーは強いんです!」と言ったところで、観客の目に触れる事が無ければ、その「凄さ」も「強さ」も誰にも届ける事ができないし、受け取ってもらう事もできない。そうなる可能性を多分に孕んでいたあの時代。

実際、あのプロレス冬の時代に、俺は「プロレスはこのままコアなファンだけのモノになってしまうんだろうな」と強く思っていた。

そして、いつまで経ってもバカみたいな大技連発や危険度の高い技を繰り出し続けるレスラーや、格闘技色の濃いプロレスをするレスラーばかりの現状に愛想が尽き、プロレスの情報を追うのを止めていた時期があった。

「プロレスは終わっちゃったのかもしれない。俺が好きだった本当のプロレスは、プロレスファンの思い出の中にしかなくなっちゃうのかな」と寂しく思いながら。

 

でも、終わっていなかった。

 

俺がプロレスを全く追っていなかった時期に、その昔『メジャー団体』と呼ばれていた新日本プロレスのエースになったレスラーが、その当時にプロレスファンにこんな約束をしていたそうだ。今から11年前の2007年に彼が言った言葉。

 

「必ず、俺たちの世代でもう1度プロレスを爆発させる」

 

その言葉を知らずに、ひょんな事から俺が再びプロレスを見始めたのが2011年ころ。きっかけは唯一のテレビ放送である『ワールドプロレスリング』を何の気なしにたまたま観ただけ。その時に感じたのは「あれ、プロレスが面白くなってる気がする」。もちろん、棚橋が2007年に言った言葉を、俺はこの時全く知らなかった。

と言うか、実は、今日観た『ワールドプロレスリング』の試合前の煽り映像で、過去の棚橋の映像を見るまで、彼がこんな言葉をファンに向けて発していたことを知らなかった。

2007年から11年、俺がプロレスを再び見始めた2011年から数えても7年、半端じゃなく長い時間が過ぎた。俺が追ってきたこの7年間だけでも、世間でのプロレス人気が明らかに高まっているのがハッキリと分かる。あの時、棚橋が約束した通りだ。

 

今、本当にプロレスが爆発している。

 

自分が約束した、まさに爆発しているプロレス界の、中心とも言える団体が、この時期に開催する最も規模の大きな注目の大会のメインイベントでのタイトルマッチ。自身の持つ大記録が破られるのを阻止するためにも、世代交代をさせないためにも負けられない大一番。

 

そして、棚橋は負けた。

 

試合後のインタビュースペースで、棚橋は人目も憚らずに声を出して泣いていた。

泣きながら「諦めない。もっと強くなる。過去の自分を越えてみせる」という言葉を残して去っていく棚橋。

 

『世代交代』はいつ完了するのか?

それは、ファンが決めるのかもしれない。

もしくは、団体の経営陣が決めるのかもしれない。

それとも、マスコミの言説なのか。

きっとここに挙げたそのどれもが作用して『世代交代』が行われるんだろう。

 

でも、

「諦めない」本人が

「過去の自分を越える」為に

「もっと強くなった」としたら、

『世代交代』は完了しないんじゃないのかな。

誰が何と言おうと。

 

 

そんな事を考えていたら、

つい、うっかり、地獄の苦痛だと思っていたこの体でジムまで行って、うっかり今日もトレーニングしてきてしまった。そして、いつものごとくうっかりやり過ぎた。

また明日も全身隈なく地獄の筋肉痛のまま、40代中間管理職の月曜日が始まる。

 

俺も世代交代なんてさせねーよ。毎日、過去の自分を越えるんだから。誰が何と言おうと。

 

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