シオタの塩分過多な日常

シオタです。「しょっぱい自分が、塩分過多な毎日をどう過ごし、いかに楽しく生きていくか」がテーマです

木の幹と枝葉と木の実と木の根っこ

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連休明けの会社は、実に様々な事が起きる。
最早、休み明けの恒例行事だ。

今日ご紹介するのは、この様々な出来事のほんの一例である。

 

 

ウチの会社では、定期的に開催するお客さん向けイベントで、プッシュしたい商品を幾つか取り上げる。
その商品のチョイスは、イベント運営担当者に一任される。
ここが最初の運営担当者の腕の見せ所だ。
この時の商品チョイス次第でイベントが成功するか否か、その行く末を大きく左右するのだ。

ただし、プッシュしたい商品については、上層部にプレゼンを行い承認を得る必要がある。
そこをクリアしたら、晴れてイベントの準備にとりかかれるのだ。
とはいえ、このプレゼンは形式的なモノなので、実質は、運営担当者の直属の上司が承認すれば社内的にはOKなのが通例だ。

今日、俺の元には、今から約2カ月後に実施されるイベント用にチョイスされた3つの商品のセールスポイントを簡単にまとめたデータがメールで送られてきた。
送り主は、今回初めてこのイベント運営を任される事になった入社5年目のIさんだ。
イベントスタッフとしては何度もこのイベントに参加しているので、イベントの趣旨は理解している。
そう思っていた。

「初めて実施するイベントの商品紹介文か。こりゃ心して目を通さないとな」
ややハリキリ気味で、送られてきたメールに目を通した。

…………なんじゃこりゃ?

どう控えめに見ても、全く意味が分からない。


『何も知らない人に商品の魅力を伝えたうえで、この商品をどう見せるとお客さんの興味を引けるか』

これがこの商品紹介文を作成するうえで唯一気にしないといけない事だ。
それ以外は自由。

とは言え、書式はある程度定型のフォーマットになっている。
そして、事前に書き方例も渡してあった。
はずなのだ。
なのに、なぜこんなにも意味の分からないモノになってしまっているんだろう。

あまりの謎ぶりに、近くにいた、ウチのスタッフの中で商品知識の豊富な部類であるK君に聞いてみた。

シオタ:「Iさんの紹介文にあるこの商品の魅力って何?」
K君:「えーと、ウチの取り扱ってる中でもこの分野の商品では、かなり質の良い商品だってとこですかね?」
シオタ:「やっぱりそうだよね。それ、書いてないんだよ」
K君:「ホントですね。あー、これじゃいまいち伝わらない気がしますね」
シオタ:「それ書いておくことで、その次の魅力にも繋がっていくんだけどなあ」

そうなのだ。
K君が言っていたこの商品の魅力は、この質の良さが大前提になっている事によって、それ以外の部分が際立ってくるのだ。
なのに、この質の良さは一切無視しておいて、それ以外のデザインや包装について延々語っている。
確かに、デザインや包装のカッコよさも一つの売りである。
でも、それは、この商品の本質ではなく、本質はこの商品の質の良さだ。

あ、
もしかして、
この『本質』というのが、
いまいちわからないから、
分かりやすいデザインや包装について、
念入りに言及してしまうという事なのか?

つまり、
誰の目にも明らかな部分しか拾えないという事?

という事は、
デザインや包装というモノは付加価値を高める意味だけでなく、
『本質』がよくわからなくてもその商品を手に取る人が増えるように
仕掛けられているモノという事?

なんとなく、また一つ謎が解明された気がした。

そんな三連休明けの出来事だった。

 

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