あの物の怪を、ぜひ、荒俣宏先生に評論して欲しい
今週も始まりました。月曜日。
週の頭から、毎週恒例(?)の会議での一コマ。
今日の会議も、いつも通り以下のメンバーでお送りします。
社長:40代後半男性。見た目は厳つい山男の頭脳派。だが強い。
H課長:お局兼務の50代女性。見た目は荒俣宏似。社内随一の女子力を誇る。
シオタ:40代前半男性。社内のキングオブ雑用ニスト。中間管理職。
※この会議は社内の事業の進捗や巻き起こる様々な問題への対処について社内の主要メンバー(?)と事業担当者とで行う会議です。
シオタ:「~~というわけで、現在の進捗は順調です」
H課長:「あれ、もう終わり?ほら、あれあったじゃん」
シオタ:「あれですか?(何のことだろう)」
H課長:「この間のあれだよ。全くしょうがないな。じゃあ私から言うよ」
シオタ:「(あれって何だろう?)すみません。お願いします」
H課長:「社長よろしいですか。この間、問題になったB店のクレーム案件についてなんですけど」
社長:「ああ、あのシオタが行って治めてきたやつ?」
H課長:「はい。あの件で、シオタに指示をして、今後の対策をまとめた資料を作らせたんです。ね?(睨み)」
シオタ:「(その件か!それならこの後の議題で出す予定だったけどまあいいか)はい、これです」
社長:「へー、で、どういう内容なの?ちょっと説明して」
H課長:「ほら、説明して(ドヤ)」
シオタ:「(なぜあなたがドヤ顔なのだ)はい。資料に沿ってですが、かくかくしかじか、これが問題だったので、あーだこーだというわけで、今後対策をしていくという内容です」
社長:「なるほどね。で、H課長としてはこの内容で良いの?」
H課長:「(!?)え、あ、はい。これで良いかと思います」
社長:「H課長が考えるこの案件の問題点て何?」
H課長:「あ、それは、えーと、さっきシオタが言っていたところです」
社長:「あー、シオタは言ってたよね。でもあれはそこから進んで、既に改善まで行っちゃってるからさ。で、H課長は何が問題だと考えてる?」
H課長:「えーと…」
社長:「まあいいや。この資料についてH課長から何かある?」
H課長:「いえ、事前に私も確認したんですが、概ねこれで良いかと思っています」
社長:「じゃあ、これで今後は大丈夫?」
H課長:「シオタ、大丈夫なんだよね!?」
シオタ:「(俺か!)はい。今回の問題点はこれで全て解消されますし、この件については、この資料通りに進めれば起きる可能性は全て潰す事ができるはずです」
H課長:「ということです、社長(ドヤ)」
社長:「OK。じゃあこれで正式にね」
H課長:「あ、でも一つ良いですか、社長」
社長:「何?」
H課長:「この資料のこの部分なんだけど(資料を指して)ここにある、この部分はどういう意味で入れてるの?」
シオタ:「(?何言ってるか意味がわからない)意味ですか?」
H課長:「この文章が入ってると、シオタに責任が無いって意味になるよね?」
シオタ:「(?何だ?)責任がない?いえ、そういう意味ではないですけど」
H課長:「は?じゃあどういう意味?」
シオタ:「(?こっちが聞きたいよ?)えーと、進捗の段階によって、その業務にあたるスタッフが責任をもって対処するという意味で、私に責任が無いという意味で書いているわけではないです。ここで各スタッフの責任について言及しておかないと、またこの間みたいに、『私はここで降ります』っていう人が出てくるかと」
社長:「そりゃそうだ。見てる視点が違うってことね」
H課長:「どういうことですか?」
社長:「H課長とシオタは見てる視点が違うって事だよ」
H課長:「すみません、アタシ馬鹿なんでわかりません(プチ切れ)」
社長:「そういう事じゃなくて。シオタは、ウチのスタッフにここまでのレベルにはなってもらわないと困るって思って書いた。そうだよな?」
シオタ:「はい。そうです」
社長:「で、H課長は、ウチのスタッフが現状いるレベルがこの辺だから、その最低限のレベルに合わせて資料作った方が良いって言ってる。そういう事だよな?」
H課長:「(?)は、はい。そうです」
シオタ:「・・・(絶対分かってない反応だよこれ)」
社長:「今回はシオタがせっかく作ってきた資料だからこのまま使うって事でどう?H課長」
H課長:「社長がそうおっしゃるなら問題ありません。シオタもスタッフに求める事のレベルが上がってきたってことだね、いやーさすが特命係長(ドヤ)」
シオタ:「(なんだ、この茶番劇は…。とりあえず、言われっぱなしも癪なんで一言言っておこう。波風たてないように)はい。でも、この程度のレベルは普通にできないとウチの仕事をちゃんとやるって事は難しいと思ってこの資料作りました。H課長の仰る通り、今のレベルだとスタッフのレベルが全く届いていないんですが、俺と後輩のMさんはこの位はやってきたので、そこまでとは言わないですが、せめてこの資料レベルに皆がなれるように。ちなみに、この資料で求めてるレベルは、いつもこの会議で教えていただいてる内容をかなり薄めて入れ込んだつもりです」
社長:「ハハハ。確かに。いつも教えてる事のエッセンス入ってるな(笑)」
H課長:「(?)あ、はい。そうですね。シオタもなかなかやるようになってきたね」
という事で、今日の会議も素敵な茶番劇で幕が下りた。
今日、つくづく思ったのは、
ウチの社長は寛大だという事。
色んな意味で、寛大だ。
管理職にあの人を置いているところとか、
会議の中で、参加してるメンバーが社内の序列について疑問を抱かないように配慮して管理職をフォローしたり、
中間管理職がその上司に対して愛想をつかさないように工夫したり、
そんな色々。
ホントに寛大。
でも、最大の寛大さは、
社長が想像する以上にポンコツなH課長を重宝しているのと、
そのポンコツぶりに我々中間管理職が既に気づいてしまっている事実を放置しているという事だ。
え?
もしかして?
社長は気づいているけど、
我々を泳がしてる?
H課長の振る舞いを餌にして、
『管理職への反乱分子を炙り出し社内の組織を更に強固な一枚岩にする』ために?
という妄想をしないと、色々整合性が取れないような日々を過ごしています。
鬼太郎さん、私たちの会社を妖怪から助けて下さい。
シオタより
ちょっと、この内容で妖怪ポストに投書してこよう。