シオタの塩分過多な日常

シオタです。「しょっぱい自分が、塩分過多な毎日をどう過ごし、いかに楽しく生きていくか」がテーマです

思考に潜む罠

 

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「ロジックで考える」

これができない人が実に多い。

例えば、犬小屋を買おうとしているAさんがいたとする。
Aさんは、犬小屋の仲介をしてくれるBさんに相談をした。
Bさんはカタログを見せながら相談に乗っている。

Aさん:「犬小屋を買おうと思ってるんです」
Bさん:「犬を飼うんですか?」
Aさん:「はい。隣の家に可愛い子犬が産まれたから貰うつもりでいるんです」
Bさん:「じゃあ、その子犬を貰って犬を飼うんですね」
Aさん:「そのつもりなんです」
Bさん:「じゃあ、この犬小屋がいいですよね。大きくなっても使えるし」
Aさん:「わかりました。じゃあその犬小屋を注文しておいてください」
Bさん:「発注すると1週間で届くけど良いですか?」
Aさん:「はい。大丈夫です」
Bさん:「わかりました。じゃあ知り合いに発注お願いしときますね」

~30分後~

Bさん:「もしもし、Cさん?カタログに載ってたあの犬小屋発注したいんだけど」
Cさん:「ありがとうございます。じゃあ、1週間後に納品しますね。ところで、返品できないけど大丈夫ですか?」
Bさん:「(Aさんは大丈夫って言ってたしな)大丈夫です」
Cさん:「じゃあ、1週間後に納品しますね」

~3日後~

Bさん:「もしもし、Cさん。Bです。実は、あの犬小屋いらなくなっちゃって。すみません」
Cさん:「え?どういう事ですか?」
Bさん:「実は、Aさんから昨日電話がかかってきたんです。子犬がもらえなくなったって」
Cさん:「でも、あの時、大丈夫って言いましたよね?」
Bさん:「はい。Aさんが大丈夫って言ったので」
Cさん:「は?大丈夫って言ったって…。何がどう大丈夫か確認しなかったんですか?」
Bさん:「はっ!そっか!何がどう大丈夫なのか確認しないといけなかったんですね…。ほんとにすみません」
Cさん:「(マジかこいつ)それくらい当たり前に確認しないで、よく仲介なんかしてますね」
Bさん:「すみません…」
Cさん:「いや、ロジックで考えればわかるでしょ。犬小屋買うって事は、小屋が必要な犬がいるのかどうかの確認でしょ」
Bさん:「すみません。自分は、ロジカルな人間だとずっと思ってたんですけど…。もしかしたらあまり得意じゃなかったのかな」
Cさん:「(こ、これでロジカル!?)…とりあえず発注ストップするために色んなとこにお願いしときますよ」
Bさん:「ホントにすみません…」

 

これは例え話だけど、これに似たケースがウチのお店で起きたのだ。
で、このケースから気づいた事がある。
このBさん、いや、うちの店のポンコツ君たちを代表とした世間のポンコツピーポー達は、
もしかしたら、色々大きな勘違いしているのではないか。

例えば、彼らの思う『可能性』というのは、可能性が全く無いゼロの状態でなければ、可能性が有る状態になっているのではないかという事だ。もう少し言うと、『可能性ゼロ or 可能性有り』の2つの状態しか存在しないのではないか。
つまり、さっきのたとえ話で言うと、Aさんが子犬を隣家から貰えるかもしれないという話をした時に、可能性はゼロではないので「大丈夫」という解釈になったのではないか。
こんな図式なのではないか。

犬を貰える可能性がゼロではない⇒犬を貰える可能性は有る⇒犬は貰える⇒犬を飼う⇒犬小屋必要⇒大丈夫!

この図式だと、ゼロじゃなければ例えば1でも可能性があれば、そこに自分が思いついた数字を掛け算していくとどんどん数字が大きくなっていって、適当なところでその大きくなった数字を切り取って眺めてみる。すると、その数字が可能性に化けるって寸法だ!(そんなバカな話があるか!)

この考え方(というか我々からしたら根拠無き飛躍でしかないんだけど)を彼らが採用してるとしたら、これまでの言動もしっくりくるというか、理解はできないまでも説明がつく状態というか。だからこそ、彼らは自分自身を指して「ロジカルな人間だと思っている」という事を軽々しく口に出せるのではないだろうか。

ということは、彼らが『ロジック』だと思っているモノは、ただの『感覚』でしかない。
それも、『ゼロorゼロじゃない』のどちらか2択の感覚だ。
可能性がゼロじゃなければ、彼らにとっては全てが選択肢になりうるのだ。
だからこそ、「その視点なかったです」とか「色んな人の考え方を取り入れたい」とか「人それぞれだから」とか、そんなような言葉を好んで使うのではないか。

だからこそ、『考える』という事が苦手で、我々からするとたんなる勘で物事を決めているように見えてしまう瞬間がたくさんあるのではないか。
例え、彼らからしたら、一生懸命考えた(つもりの)結果であっても。

そんな仮説に気づいてしまった。


ロジック vs 露自苦
(論理) vs(はからずも露呈してしまう自分の真の姿は苦痛でしかない)


#ロジック #ロジカル #感覚 #究極の二択 #中間管理職 #悲哀