シオタの塩分過多な日常

シオタです。「しょっぱい自分が、塩分過多な毎日をどう過ごし、いかに楽しく生きていくか」がテーマです

終末の週末、ジ・エンド

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今日も会社に行けば必ず遭遇する。

世の中では、あまり無いようなケースの出来事に。
きっとこういう事が世間では『珍事』と呼ばれているのだろう。

 

今日は、いつもより『珍事』が複数あった。
何でだろう、週末だからかな。

これが世にいう華金ってやつなのかな。
『はなきん』とはつまりこういう事なんだろう。

 

は ⇒ は?マジで言ってんの?
な ⇒ な…なぜ…こんな事が…
き ⇒ キチ〇イなの?
ん ⇒ ん~、マンダム

 

略して、はなきん。

そうだよね、終末だもん。

いつもより多く起きるよね、とんでもない事ばかり。

 


今日の珍事の内の一つを取り上げてみよう。

うちの会社は、店舗が幾つかあり、そのうちの一つが東京都内にもあるのだ。
東京の店舗は、都心のど真ん中にあるどでかい建物の中にある。
とは言え、その建物の中の一角を間借りしているとても小さな店舗。
我々のいる、この関東の地方都市の店舗とは趣が異なっている。
なので、そこに常駐するスタッフも僅か2名の人数で切り盛りしているのだ。
K店長ともう一人のスタッフで回している。

今日の主役は、このK店長だ。

彼は、ここの店長職に昨年度の頭から就いた。
前任の店長だった人が色々あって退職し、その後釜として、東京で採用された40代半ばの男性、それがK店長だ。
前職は何かの営業をしていたという話を聞いた事があるが、俺は採用に直接かかわっていないので詳しい事は分からない。
今でこそ、東京店のK店長と本拠地であるこっちの店とのパイプ役を俺が任されているので、やり取りが頻繁にあるが、1年ほど前までは東京店の事について、俺は一切ノータッチだった。
住まいはヨコハマで、そこから都心まで通勤しているという、そんなシティボーイのK店長。
彼が東京店の店長になってから、実に様々な出来事があった。

前任の店長はほっておいても数字を上げる人だった。
ただ、そんな手腕があるがために、あまりにも好き放題に振る舞い、挙句の果てには「この店は俺の店だ」くらいの事を社長に面と向かって啖呵を切って、そこから会社とモメ始めてゴタゴタをたくさん起こし、紆余曲折あって退職と相成ったと聞いている。
そんな前店長の後釜のK店長はもちろん前年同様の売り上げを期待されていた。
もっとも「店舗運営は初めて」というのは採用前から分かっていた事なので、会社としてもできうる限りサポートをして、彼を盛り立てようとした。そこでメインのサポート役の白羽の矢が立ったのが俺だったというわけだ。

とは言え、毎週のように彼の元へ出向くわけでもなく、基本は電話とメールで指示を出したり相談を受けたりという感じでやってきた。特別大きなトラブルを起こすわけではなかったし、何しろ不慣れな店舗経営の1年目という事で、会社としては数字が出なくても大目に見ていたようだった。
昨年度までは。

で、今年度も2カ月が過ぎ、今日は電話でミーティングを行った。
このミーティングは毎週定例で行っていて、様々な状況についてのホウレンソウの時間として設けている。
そのミーティングの中で、珍事が発生したのだ。

 

シオタ「今週は何かトピックありますか?」
K店長「いや、トピックというほどの事でもないんですけど」
シオタ「何かありましたか?何でも良いですよ」
K店長「ちょっと思ったことなんですが、毎週の営業訪問が大変なんですよね」
シオタ「え?(K店長、今、何て言ったの?)」
K店長「毎週の営業訪問が大変なんです。週に3件ていうのが」
シオタ「え?え?大変?どういう事ですか?(ヤバい、Kさんの言ってる意味がわからん)」
K店長「もう訪問する先も見当たらないし、訪問して回っても全然来店者増につながらないし。行く先考えるのも大変ていうか」
シオタ「え?外回りの意味が無いって事を言ってますか?(この人の話の意味が…)」
K店長「意味が無いとまでは言いませんけど。とにかく大変なんですよ」
シオタ「もう外回りをしたくないという事ですか?(とにかくコイツが何を言ってるのか理解しなければ)」
K店長「いやー、外回りしたくないというわけじゃないんですが、回っても来店者につながらないし、スケジュール調整も大変だし。ねえ?」
シオタ「(よし、コノ野郎ぶちのめそう)分かりました。良いですよ、外回りしなくて」
K店長「本当ですか?(嬉しそうに)」
シオタ「はい。良いです回らなくて。大変だし嫌なんですもんね?結果も出ないし。だから回らなくてよいです。ただ、当初説明したように、この外回りは来店者増と店舗の知名度アップの為の営業活動だと伝えましたね?つまり、結果が出ればそれで良いので、外回りをしないで結果を出してください。それで良いです」
K店長「あ、いや、そういう意味で言ったわけじゃないんですよ(慌てながら)」
シオタ「いえ、そういう意味とか関係無いので。Kさんがさっき言っていたように、外回りが来店者アップに繋がっていないですし、それによって他の業務に支障が出てるなら意味が無いので止めましょう。ただ、当初の課題である来店者アップは東京店の課題なので、これをクリアする方法をKさんが考えて提案してきてください。会社の施策に対して、大変でやりたくないと言った事については、本来であれば大問題だと思いますけど、結果を出してもらえれば良いので。」
K店長「いや、それは…。特に代案もありませんし、そんな、会社に盾突くとかそういう意図は無くて。ただちょっと疑問に思っただけだったので」
シオタ「会社の施策はあくまでも仮説です。こうしたら求める結果につながるんじゃないか、外回りして色々な情報を集めて、分析して、出た分析結果から次の外回りに生かす仮説を組み立てて実行して、また分析して。こういう話、いつもしてますよね?Kさん、どうやったら来客アップに繋がるか・どうやったらPRに繋がるか、自分で考えて試して修正してまた試してとかやってないですよね?」

何を隠そう、この店舗の存在が実は、ウチの会社のPRの為の東京出店なので、利益度外視の店なのだ。
実際のところは決められた営業日を開店していられれば店の存続としては問題無いのだ。
人通りのある場所なので、それで入ってくるお客さんの売り上げだけで、会社としてはOKなのだ。
それだけであれば実は店員さんが1人いればそれで回せるのだけど、やっぱりせっかく日本の首都である東京に、新しく採用してこれからウチの会社の戦力にしていこうと思うような人材を採用したので、少しでも力をつけてもらい会社の為になるような価値を生み出そうとして、前店長にはやらせたくてもできなかったウチの会社のPRや営業広報活動をゼロから立ち上げようとしていたのだ。
その為の東京採用・経験者採用でもあった。というのが会社のねらいだったのだ。
そして、この会社の思惑は、これまで1年以上の月日をかけて、K店長にはずっと伝え続け、それ以外の教育も続けてきていた。それが、採用されてから1年と2カ月が経過して、ついにこんな事を言うようになっていたのだ。

いやー、ホントにビックリした。
あまりにも予想してない角度からの話が彼から出てきたもんだから。
思わず、電話口で怒鳴り飛ばし受話器をへし折りそうになったのを、ぐっと堪えて努めて冷静に話をした。
つもりだ。

そして、K店長との電話ミーティングを終え、自席にへたり込む俺。
ふと周りを見ると、完全に表情が固まった状態の部下たち。
そこへ部下の内の一人であるY君が、どこかから自分の席である俺の目の前の席に戻ってきた。
表情はこわばった笑顔だ。
シオタ「どうしたの?」
Y君「いえ、シオタさんの前に座ってたらなんか体がビリビリしてきたのでちょっと席を外してました(固い笑顔)」
シオタ「…出ちゃってた?」
Y君「はい。全開でした(固い笑顔)」
シオタ「頑張って冷静に話をしてたつもりなんだけどなあ」
Y君「口調は冷静そうでしたけど…。あれ、雑魚キャラだったら全員気絶してますよ(固い笑顔)」
シオタ「でもK店長は全然平気そうだったよ。俺の覇気は覇王色じゃないみたいね」
Y君「いえ、覇王色のやつです。完全に(真顔)」
シオタ「海賊王になりたい…」
全員「ハハハ(乾いた笑い)」


まだ、イーストブルーのはずなのに、強敵にばかり遭遇します。
これじゃ、グランドラインはまだまだ遠いなあ。

 

俺もいつか言ってみたいんだよなあ。
あの決め台詞を。

 

でも、今日は、ちょっと、言える気がしないくらい疲れた。

 

そんな週末の終末。

 

 

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