OK Google!「一番近い『ほんやくコンニャク』販売代理店」
本日もご来場まことにありがとうございます。
いつも御贔屓にしていただいてる皆さまに、
今日も、職場での小話を一つ。
この話の登場人物はこんな二人。
一人目はK君。
お店の最年少。いつも一生懸命仕事をしているが、その一挙手一投足が常に騒動を巻き起こす。店舗最年少20代半ば。
もう一人は俺、シオタ。
お店の運営を任される中間管理職。K君を含めた数人の部下達が巻き起こす騒動に奔走する日々でややグッタリの40代。
K君が担当する、顧客向けイベントの進捗確認ミーティングでの話だ。
K君「シオタさん、イベントの進捗なんですけど、今日参加顧客の企業に事前の案内を一斉にメールで送りました!(意気揚々とドヤ顔で)」
シオタ「今日送ったんだ?」
K君「はい!予定より巻き気味に送ったんです!(褒めてオーラ全開)」
シオタ「それの中身、送る前に誰かに確認してもらってるの?俺見てないけど」
K君「あ!(ヤバい時の顔)」
シオタ「去年も同じ事やらかしたよね。だからPCに付箋貼ってるんじゃない?」
K君「はい…。『企業に公式案内送付する前には確認』て書いてあります…」
シオタ「だよね。あれからずっと貼ってあるから俺も知ってる。忘れてた?」
K君「いえ。忘れてません。」
シオタ「え?(マジか!せめて忘れてたって言って欲しかった)じゃあ他の理由?」
K君「いえ…。」
シオタ「(黙るのかよ!)確認する時間もないほど急いでた?」
K君「いえ」
シオタ「(だよねー。そんなに急いでないの知ってたよー)じゃあどうして?」
K君「去年と同じ内容のイベントだったので日付変えるだけで良いかと思って」
シオタ「え?(マジか!じゃあ貼ってる付箋の意味は?)確認取らなくて良いと?」
K君「はい。特に変更点ないと思ったので」
シオタ「変更点あるかないかの確認も俺聞かれてないよね?」
K君「はい。変更点あると言われなかったので」
シオタ「(はい出た!はい出ました!俺のせいってことですな!)だから良いと?」
K君「はい。でも、自分が勝手に判断してやってしまいました。今後は確認します」
シオタ「いや、いいよ。今後の確認はいらない」
K君「え?」
シオタ「前回と同じ内容のイベントであれば、今後はK君の判断でやってもらって構わないよ。今年度はK君が運営担当者だから。今回からその権限を委譲します。なのでもう確認はいらないよ。もちろん、何かあった場合の処理についてもK君に任せます。」
K君「!!いえ、それは…(半泣き)」
シオタ「上司の確認は取らず勝手に案内は送るけど、その件で何かあった時の処理に当たるのは嫌ってこと?というか、案内の内容について何かが起きる想定しているのに案内送ってるって事?」
K君「いえ、そういうわけでは…」
シオタ「まあ、いずれにしても、今年度からは運営担当者つまりイベント運営する際の責任者を会社から任されてるわけだから、遅かれ早かれこの権限移譲はされる予定だったのは分かってるよね?」
K君「はい。でもこんなに早くとは」
シオタ「まあ、俺も想定してなくて、今回は事後承認という形になったけど、いずれ回ってくるならここから任せても同じだから」
K君「(半泣き)はい、でも…」
シオタ「どっちでも良いよ。無理なら無理って言ってくれれば。それなら、別に今まで通りだから。ただ、いずれやる事になる仕事を、未来の自分に先送りするのでもいいし。どっちでも。任せます。」
K君「…やります。いつか自分がやる事になるので」
シオタ「じゃあ、今回からそういう事で。これまでと同内容のイベントの案内送付の際には、K君の責任で内容に間違い等がない事を確認し、送付する事。そうやって、どんどん自分の仕事の幅を広げていって、力をつけられるように頑張ってね。」
K君「はい!頑張ります!」
書いてみたら全然面白くもないし、振りも落ちも特にない話。
でも、ほとんどリアルにこういうやりとりがあったのだ。
そう、この日本という国のとあるサービス業の店舗の中で。
今のところ、何のトラブルも起きていないので結果オーライではあるが、自分がやらかした事で制定されたルールを自分で守る事もできず、挙句、上司の責任にしようとし、その結果、自分が責任をもって今後引き受ける事すらためらい、上司に励まされて「頑張ります!」で終えるという。
一体、これは何のやり取りなんだろう??
『仕事』を進める。
その『仕事』というモノが、彼らと俺とでは何か大きく異なっている気がする。
彼らにとって『仕事』って一体なんなんだろう?
彼らにとって『働く』って一体どういう事なんだろう?
彼らにとって『会社』って一体どんな存在なんだろう?
彼らにとって『頑張る』って一体どんな状態なんだろう?
彼らにとって『人生』って一体全体なにを指しているんだろう?
彼らについての謎は、日を追うごとに深まるばかり。
いつも葛藤がある。
「できる事なら関わり合いになりたくない」vs「もっと彼らの事を研究したい」
そのうち、彼らについての研究結果が発表できる日を夢見て。
明日も、頑張って関わるぞー!
(なんだかちょっと胃が痛い…)
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