諺が示している表の顔と裏の顔
「人のふりみて我がふり直せ」
子供の頃、親に良く言われた言葉だ。
その言葉を守って生きて来られたのかどうか。ただ、今でも、自分への戒めのために良く思う言葉ではある。
この言葉、実は深い意味があったんだと昨日気付いた。
この言葉には、「『具体』と『抽象』を使いこなせ」という意味が含まれていたのだ。
どういう事かというと、
「人のふり」は、『具体』の事だ。それも、あまり肯定的には受け取る事のできないような、いわゆるあまり良くない行動の事だ。その具体的な行動を抽象化して、"良くない"部分を抜き出して、「我がふり」である自分の具体的な行動に落とし込みをしなさい。そういう話だったのだ。
「何を当たり前の事を今さら言ってるんだ」とお思いの方はどうぞ御容赦下さい。
でも、この諺を俺と同じように、「他人がした具体的な良くない行動と同じ行動をしない」と受け取っていた人達がいたとしたら。いや、今までの仕事や生活を通じて、そういう人達が多数派であることは既に確認が済んでいるのだ。と言うことは、世の中の多くの人達は、『誰かがした良くない具体的な行動を、その場面のその行動だけを真似しないように気を付ける』という事が起きているのだ。
と言うことは、"全て同じになった時だけ発動する超限定的な"注意事項ということなのだ。
これを、上司とのミーティング中に、上司の言動によって気付いた時の俺の衝撃と言ったら。
冒頭の諺を、今まで以上に自分に対して戒めていこうと強く思ったのは言うまでもない。