永遠にずっと変わらないなんて燃えないゴミと一緒じゃないか

男に二言は無い。

そう言ってのける男の人ってカッコイとずっと思っていた。
いつまでそう思っていたのかは定かではないけど、結構大人になってからもずっとそう思っていたので、恐らく10年前位までは確実にそうだったはずなのだ。

でも、今はそう思ってはいない。

もちろん、「男に二言は無い」というのを実際の行動として実現している人がいたとしたら多分今でもカッコイイと思うんだろうけど、だからと言って自分がそうなろうとは、今は全く思っていないのだ。

二言は無いと言うのは、つまり、口に出したことは必ずその通りに為し遂げるという事に他ならない。
という事は、その言葉を口にした時から行動を実現するまでの間にタイムラグができるだけ無い状態じゃないと難しいのではないか？何故なら、口に出した時から状況が変わってしまう可能性がとても大きいからだ。仮に、口に出した内容が自分だけにしか関わらない事だとして(とは言っても、そんな事は現実ではほとんどない。「二言は無い」というのが取りざたされる状況で他者が関係しない事はないはずだから)、その状況であっても自分を取り巻く状況は単純に時間の経過とともに変化してゆくのが当たり前のはずなのだ。だから、二言が無いとすると、変化についていけていないのか、若しくは、変化についていく事を敢えて「しない」という選択をしたのか、そのどちらかである可能性が高い。
もしそうだとすると、いずれにしても「変化しない」という事が現実として付いてくるわけで、その時に達成されるのってもしかしたら、過去の自分が過去の時点で考えていた事だけであって、現在と未来の自分は置いてきぼりなんじゃないだろうか？
そして、もちろん、過去の時点では考えに入れていなかった現在の自分と未来の自分の周囲にいる人達や環境もオイテキボリニなっているのかもしれない。

そんな風に俺は考えてしまうようになったのだ。

だから、今の俺はこんな事を良く言っている。

「男に二言はある。誰にでも二言はある。違ったと思えばすぐ訂正する。だから、言い訳は大いにしましょう」

きっと、過去の俺が今の俺を見たらびっくりするんだろうけど、未来の俺は今の俺に感謝するんじゃないのかなと思う。