シオタの塩分過多な日常

シオタです。「しょっぱい自分が、塩分過多な毎日をどう過ごし、いかに楽しく生きていくか」がテーマです

そのルール守るべきか破るべきか決めるのは誰だ?

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今日は、お盆連休前の最後の出勤日。
とは言え、週明けもシフトによって出勤するスタッフもたくさんいるが、フルメンバーが揃っているのは連休前としては今日が最後だ。

 

そんな時には必ず何か起きるのがウチの店である。
何でこうなるのかはよくは分からないが、普段から浮足立っているスタッフが連休前という事で更に浮足立っているからなんじゃないだろうか。

 

今日もまた、幾つかの出来事があったが、あまりにも同じような事が立て続いたのでその根本の部分を抽出してみた。
すると、こんな事が浮かび上がってきた。

 

今日の出来事で全員がしていたのはこれだ。


「『ルール』の適切な扱い方がわからない」


この一言に尽きる。

これだけじゃ何のことやら分からないと思うので解説を試みる。
果たして俺の伝えたい事がうまく伝わるだろうか。

 

どういう事かと言うと、今日のウチのスタッフ達が例のごとく特命係長である俺のところに相談に来た。


曰く、「出勤のシフトについての相談です」
曰く、「お得意様が来店するって連絡があったんですけど、担当のスタッフが出張中で誰に対応してもらえば良いかわからない」
曰く、「取引先に送付する大量のメール便の中身を確認したいがどうしたらいいですか?」

 

こんな風に書くと相談事項は多岐にわたっているようだけど、そのどの案件も全ては、『ルール』の扱い方についてが問題になっていた。

 

例えば、「出勤のシフト」についての相談案件では、ウチの会社としてのルールと我々が勤務している店舗のルールが存在している。もちろん会社のルールの方が上位に位置するものだ。ただ、会社のルールに従ってシフトを組もうとすると店舗内のスタッフの配置がうまくいかなくなる事がある。そして、たまたまそういうケースに当たっていたのが今日の案件だ。その際には、現場の対応が優先になるのが通例だ。そうしないと、店舗を開店させるための最低限の人数が確保できなくなってしまう。ただし、上位のルールに反する事になってしまうので、その旨を店舗スタッフのシフトを管理している俺の上司であるH課長宛にメールで報告すれば良いという形式上のルールとして存在している事は周知の事実だ。これを、自分の責任において報告するのをためらったスタッフが俺に相談という形で、報告を肩代わりさせようとやってきたのだ。

 

例えば、「お得意様来店の対応スタッフについて」の案件では、ウチの店舗では基本的にお得意様は担当スタッフが対応するのがルールになっている。ただし、担当者が不在の場合にはその担当者の得意分野(商品知識等の分野)をフォローできるスタッフが対応に当たるという事になっている。もちろん、売り上げを逃さない為にという目的があるからだ。なので、必然的にお得意様に対応するスタッフというのはその日いるメンバーによって自然に決まってくるのだ。それを、判断する役割にある店舗スタッフのチーフが、自分で判断するのを保留にして俺のところに相談という形でやってきて、俺に判断を迫ってきた。

 

例えば、「取引先へ送付するメール便の中身について」の案件では、既に封緘した封筒の中身を発送前に確認する必要にせまられたらしく、ただ、自分の責任で封緘したモノを開封してしまう責任をとりたくないスタッフが俺に相談という形で責任の肩代わりをさせようとやってきた。

 

つまり、こんな内容なのだ。

これらについて『ルール』の話であると前振りをしたが、そもそも今日俺のところに相談に来たスタッフ達は、いや、うちのスタッフ達は全員がすべての『ルール』を細かく遵守しているわけではない。守るべき社内ルールや店舗ルールを自分の都合の良いように利用しているのだ。端的に言うと、守りやすい『ルール』は守り、めんどくさい『ルール』は守らないという事が度々起きている。
そうなのだ、彼らは全ての『ルール』を事細かに守っているわけではないのだ。

そんな彼らが『ルール』について相談に来る。
曰く、「自分では判断がつかないので」という体で来るのだ。
一体全体これはどういう事なのだろう?

 

と、考えてみたところで、こんな事を思いついた。

 

彼らは、『ルール』の適切な扱い方がわからないのだ。いや、正確に言うと、『ルール』を守る事で仕事の目的が果たせないという時にだけ、頑なに『ルール』を守らなければと考え始めるのだ。つまり、普段は『ルール』を軽視しているのに、いざ、『ルール』を守ると目的達成ができないという時には、『ルール』を守ろうとして目的達成を拒むのだ。
まるで、「『ルール』を守りました!でも目的は達成できませんでした。仕方ないですよね?『ルール』守ったんですから?」と言わんばかりに。


彼らにとっては、仕事の目的を果たす事よりも『ルール』を守る事の方が重要になる事が多々あるのだ。それは恐らく、『ルール』を守る事の方が労力が少なくて済むからなのだろう。そして、『ルール』は自分で決めたモノではないので、仮に会社や上司から何か言われる事があっても「いや、『ルール』を守っただけですから。それが何か?」と言い返せるし、『ルール』のせいにできるからなのではないか。だからこそ、普段から『ルール』を全て遵守しているわけでもないくせに、こういう時だけ『ルール』を盾にしてくるのだ。

 

こんな事は許されるべきじゃない。
そんな風に思う気持ちも無いわけじゃないけど、彼らはこれを無意識にやっているのだ。明確に、「上司や会社をだまくらかしてやろう」なんて気持ちは恐らく微塵もないのだ。だからこそ、質が悪いと俺は感じている。
自覚があって、あくどい事をしているのならまだ救いもある。
なぜならば、「自分はあくどい事をしているのだ」という気持ちがある人は、悪い事と良い事の区別がつくからだ。


だけど、自覚が無い人は、何が悪くて何が良いのかわからないから、ここまでの話を解説したとしても理解する事ができないのだ。だからこそ、自覚が無い人は、質が悪いのだ。


『ルール』の扱いは慎重にしなければいけない。


だけど、それ以上に、


『ルール』に従おうとする人がいたら、一体何のためにその『ルール』に従おうとしているのかをよく見極めないと、実は仕事の目的を果たさないようにしているケースがたくさんあるのかもしれない。

そういう怖い現実が、少なくとも、ウチの店舗では起ころうとしていた。


ウチの会社には、まだまだ測り知れない闇のポテンシャルが、潜んでいるのかもしれないなあ。

 

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