シオタの塩分過多な日常

シオタです。「しょっぱい自分が、塩分過多な毎日をどう過ごし、いかに楽しく生きていくか」がテーマです

読む力とは幸せに生きていく力なのだ

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今日は朝から新宿に行ってきた。

リーディングスキルテスト』を受ける為だ。

 

リーディングスキルテスト。RSTとも呼ばれているテストだ。

いわゆる『読解力』を測るテストとして、2016年頃から研究が始まっているものだ。

東ロボ研究の第一人者である新井紀子先生が主導している研究で、東ロボ研究を進める中で、日本人の中の多くの人達が“日本語を読めていないのではないか”という事が明らかになってきた事に危機感を覚えてこの研究をスタートした。というのが簡単な説明だ。

詳しく知りたい方は、新井紀子先生の著書である『AIvs教科書が読めない子どもたち』(著:新井紀子)を読むとより詳細に理解できるので、購入をおススメする。

 

このRSTには以前から強い興味を覚えていた。というのも、ウチの会社で起きる珍妙な出来事の数々や、俺が仕事で関わるおかしな言動をする人達について、考えれば考える程「同じ言語を使用しているけど、使ってる言葉の意味が全て違う」という感想が日に日に増していき、遂には確信に変わってからというもの、何とかしてこの原因を究明したいと強く思っていたところに、このRSTの存在を知ったからだ。

そして、このRSTのフォーラムが実施され、その中でRSTを受けられるという情報を聞いてすぐに申込み、今日、受験をしてきたというわけだ。

 

テストというからには、問題が出て解答するという形式で、最後には自分の成績が出るという流れだった。問題についてはここに書く事はできないけど、成績については自分自身の事だから軽く書いておくと、自分で思っていたよりも随分と成績が良かったのだ。でも、このテストで成績が良いからどうだというわけではない。相変わらず、俺は勉強が苦手だし、いわゆる学力の偏差値はすこぶる低かった。だから、このリーディングスキルテストがどんな成績だったからと言って、周りからの評価や今までの俺は何も変わらない。そして、現状では、このテストの認知度は世間ではそれほど高くなく、このテストの内容が俺自身や俺の仕事に直結するような事は無い。ただ、俺が俺の周囲の人達の言動に困惑していた事が、単なる俺の勘違いや思い上がりでは無かったという裏付けを手に入れる事ができたのがとても大きい。俺が感じる俺の感覚は、膨大なデータを背景に持つRSTという裏付けを伴った事で、自分自身の感覚を信じても良いという事が大きな収穫だった。

 

そして、もう一つ大きな収穫があった。

このリーディングスキルテストフォーラムに出た事で、このリーディングスキルというモノが、俺の考えていた以上に重要だという事がリアルに分かった事だ。恐らく、今後、このリーディングスキルテストが様々な分野でどんどん重要視されていくはずだ。何故なら、このテストの結果を見れば、その人の“仕事(恐らくは、仕事だけじゃなくコミュニケーションに関わる全ての事だと思うけど)の能力”がある程度推測できてしまうからだ。現に、既に様々な場所で導入が開始されているようだ。そして、教育界も一部ではかなり注目している様子だ。既に、埼玉県戸田市では市をあげて導入を開始している。もちろん、教育界では子どもが対象にはなっているが、俺が仕事の現場で体感しているように“大人のリーディングスキル”にも今後注目されていくはずだ。

 

日本全体で見れば今はまだそれ程大きくないムーブメントかもしれないけど、確実に注目度は上がっている。

現状では、旧態依然とした“学歴偏重主義”がまだまだ蔓延っている。

もう既に、「どこの大学を出たかなんて関係ない」という判断基準を持っているところがだんだん増えてきたけど、そう言っている人達が一体何を基準としているのかは甚だ妖しいところだ。大抵が「俺の感覚」と言い切る人達だったりする。もちろん、その「俺の感覚」の中にリーディングスキルを含んで話をしている人も少しはいるのかもしれないけど、概念化できているわけではないから感覚という言葉を使っているのだ。

 

でも、これからの社会ではきっと、このリーディングスキルが能力を判断する際の基準になっていくんだと思う。そうすると今よりも明確に色んな事が分かってしまう世の中になる。

どんな学校を出たか、どんな組織に入ったか、どれだけの年収があるか、などと言った事が一発でひっくり返る位の衝撃があるだろう。

 

だから、“大人の社会”に浸透していくにはそれなりの時間がかかると思う。なぜなら、既に人を使う側の立場にいる人達もこのRSTを受けると、化けの皮がはがれる人達がたくさん出てきてしまうだろうから。

 

だけど、これを受け入れて現状の自分達とこの社会を見つめて修正していく事が、今のこの社会に蔓延る“言葉の通じないバカども”を減らして、みんなが幸せに生きていく事に繋がるんじゃないかな。そんな事を、今日のフォーラムに出て感じたのだ。

 

このリーディングスキルという新しい概念がこの世界に浸透して、たくさんの人達と、本当の意味で『言葉が通じ合うコミュニケーション』をしていきたい。

 

そんなデカい夢を掲げるには十分すぎるほど素晴らしいフォーラムだった。

 

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