ヤツは誰より先に大海原に乗り出していた
先日、久々に友達に会った。数年ぶりの再会だ。
とは言え、話ができたのはものの5分程度だ。お互いの近況報告もほとんどできなかった。
でも、彼が以前と同じく、とても元気にとても楽しそうに仕事をしているのがよく分かった。なぜなら、今回の再開は、彼の仕事を見に行ったからこそ再開に繋がったのだ。
仕事を、仕事ぶりを見る事で、それ以上に見えてくるものがある。
そして、それが人に見られる事を前提としている仕事だとしたら、その見えてくるモノというのは際立ってくるだろう。
で、こういう事を書くくらいなので、彼の仕事はもちろん人に見られる類いのモノだ。
彼は『プロレスラー』なのだ。
まさに究極の「人に見られる仕事」と言ってもいいものだ。
仕事ぶりが、そのまま、人間性の表現になってしまう。もう少し分かりやすくいうと、試合には生き様が出てしまうのだ。
そしてその生き様を、会社だけじゃなく、お客だけじゃなく、マスコミだけじゃなくて、その生き様に触れた人全てに生き様をジャッジされかねないのだ。
だから、究極の人に見られる仕事と言えるのだ。
友人である俺から見て、とても楽しそうだった。これまでにやってきた仕事も、これからやる仕事も全部楽しそうに話していた。
俺も、「あー楽しい」そう思えるような毎日の仕事の積み重ねをして、いや、そんな教訓めいた話じゃなくて、腹の底から「楽しい」と思う日々に触れていられるように。
その為には何だってどうあったって、とにかくやるってしかないのだ。
彼のこれまでの生き方が、「プロレスラーだから」とかではなく知り合った頃から、まさにずっとこの通り過ぎて、何かとっても嬉しくなってきてしまったのだ。