頭から真っ直ぐ全力で当たるのだ
唐突な朗報がやってきた。
思わぬ角度から、新しい仕事の依頼があったのだ。
以前にご挨拶に行った先で、俺たちの仕事について少し話をしたけれど、全く箸にも棒にもかからないんだろうなと思っていたところから、いきなり「話を聞きたい」と連絡があった。とは言え、これだけ色んなところから断られているので、また今回もどんなレベルでの話を聞きたいなのかは分からないんだから。そう思ってはいたけれど、せっかくの機会なので赴いた。
そしたら、席についてすぐに、仕事の依頼を前提にした話が展開していったのだ。
これには驚いた。俺たちの誰もこんな流れは想定していなかったのだ。とは言えそんなに大きな仕事の内容ではないし、利益が出るかと言うと、そんなに大した利益にもならないんだけれど、それでも実績を作るには充分過ぎるほどの内容なので、ありがたく受ける事にしたのだ。
まずは実績を作るために。それを前提にして、先方も仕事を出してくれたのだ。だから、儲けは少ないけどそれは了承してねというスタンスだった。だから受ける事にした。そこで実績を作ってから、その後で、その先の交渉をするつもりだから。
これで可能性が広がるかもしれない。一発で何かがどうこうなるわけじゃないけど、ここから広げるための突破口は見いだせるかもしれない。そんな希望を抱けるようなそんなチャンスがやってきた。
俺たち全員が、ぶちかまして、風穴を開けてやろうと思っているのだ。