タイムマシンに乗って10時間後の世界へ
「え?3時ですか?」
お会計時に、伝票を見たお店の人から発せられた言葉だ。
今日は、久々にメンバーと集まった。何のメンバーかと言えば、以前の職場でとある時期に一緒に働いていたメンバーだ。
当時の苦労話をメインに、その頃からずっとその職場にあり続ける様々な問題点や、各々が過去にどんな部分を魅力に感じていたのか、今だから話せる内緒だった話などなどについて、このメンバーだから話せる内容について延々と話をしていた。
俺ももちろんそこに在籍していた時期があるので、当時の様々な場面の自分の気持ちを思い出しながら懐かしくもありつつ、未だに忘れない強烈に覚えている事を思い出してあらためて怒ってみたりと、なかなかに楽しい時間を過ごすことができた。
そして迎える閉店時間。時刻は、午前1時。5人で集まって全員がノンアルコールだ。俺は、集合時間から来ていたので、この店で食事を2回している。
入店したのは午後3時。現在時刻は午前1時。店員さんが伝票を見て驚いたのも無理はない。実に10時間をノンアルコールで喋り続けていたという事だ。もちろん、久々だったから積もる話がたくさんあったというのが、この時間が必要だった一番の理由だろう。だけど、店員さんが驚いた本当の理由はそこではないのかもしれない。
「こんなに暇な大人が5人も揃うの?」
これが、驚いた一番の理由なんじゃないだろうか。