新しい都市伝説が生まれた瞬間かもしれない
自分が責任を取る立場にいると神経質なくらいにどうでもいい事まで気にするのに、自分以外の人が責任を取る立場になった途端、スタッフとして参加しているのにも関わらず、いつも気にしている事も全く気にしなくなるどころか、「私は関係ありません」とでも言わんばかりに、文字通り“一切”気を回さなくなる人達がいる。
これは、今日ウチの会社で起きた事だ。
どうしてこういう事が起きるのか俺には分からない。
いや、本当は分かっている。
彼らが捉えている『仕事』の概念が、俺や俺の仲間が捉えている『仕事』の概念とは全く別物だからだ。
これまでずっと、この事を考え続けてきたけど、それでもやっぱり分からないのだ。
どうして、彼らは、俺達とは別の概念の『仕事』を自分の中に持ち続けていられるのかが。
ウチの会社が考える『仕事』の概念についてはこれまで、と言うか、今でもずっと解説を続けている。彼らが理解できるような平易な表現を使い、彼らが自分の業務の中でイメージできるように具体的な事例になぞらえたり、会社がどこに向かおうとしているのか、はたまた、我々の仕事は社会的にどんな意味を持ち得ているのかなど。多岐に渡り、様々な方向から、彼らでも理解できるように解説をし続けている。その試みは未だに止めていない。
にも関わらず、彼らは、彼ら独自の『仕事』の概念を手放そうとはしない。
それが何故なのかが俺には全く分からない。
「もちろん、いつか分かる日が来るかもしれない」とは、今はもう思ってはいない。
「恐らく、分かる日は金輪際来ない可能性が高い」と思っている。
だけど、自分の中のどこかにあるのは、「彼らだって、いつかは、分かるんじゃないのか?」と思いたい部分がずっとあるのだ。そう思う俺の根底にはこういうモノがあるのだろう。
「俺だって分かったんだから。だから、彼らだっていつかきっと」
この思いがいつまでたっても払拭できないのだ。
以前に比べれば、かなり小さくなった。もはやほとんど持っていないと言っても過言ではない。
だけど、やっぱり、どこかには残っている。
信じたい気持ちなのか、それとも、自分の考えに拘っているのか、それは俺には分からないけど、もしかしたら、万が一、いつかどこかで。
まるで、PCのソフトをインストールするかのように『概念』もインストールできたら共有が簡単にできるのになあ。
あ、でも、インストールしても使うか使わないかはユーザー次第だもんな。
あれ?
てことは、もしかして、
『概念』は既に持っている?
持っているけど、
使わないようにしているって事?
いや、
そんな、
まさか、ね?
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